空と風のうたブログ
読書記録(BL&非BL)、ゲームの感想など。
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プラクティス
2005年05月04日 (水) 10:30 | Edit
[書籍概要]
タイトル:プラクティス
著者:ひちわゆか
イラスト:稲荷家房之介
出版社:ビブロス(ビーボーイノベルズ)
発売日:2004/09/06
収録タイトル:「プラクティス」 「プラクティス2」

[あらすじ]
恋に傷つき、臆病になっていた芳史。ある日、出張先のホテルで目覚めると、ベッドに見知らぬ男と裸で横たわっていた……! 激しく拒絶する芳史を、男は優しく誘う。吸い込まれそうな黒々とした双眸。獲物を狙う猛禽の目にぞくりと産毛をたてながら、逆らえなくて……。愛し合うこと、感じること、全てを教え込まれる。とろけるように愛されて……。

[感想]
ごめんなさい。どうしてもダメでした……。全編に渡って、非常にエロなのですが……(矛盾してますが)エロくなかったんです。いや、単に私が合わなかっただけなんですけどね。ストーリー的には良いのですが、エロシーンになった途端、何故か冷めてしまうんです。このお話に関してはエロシーン(特に前半の)が長いものだから、余計に。うーん……最中の澤田の言葉攻めの数々がダメだったのかなあ? 個人的には、えっちシーンが濃くてもそうでなくても、あるいは全然なかったとしてもストーリーに合っていればこだわらないのですが、このお話の中でのエロの占める割合って結構ストーリー的に重要だと思ったので残念でした。
で、ストーリーの方はというと。別れた男の態度や言葉を引きずって臆病になっていた芳史が、出張先で出会った見知らぬ男・澤田と過ごすうちに色々なことを教えられていく……という感じです。それは、セックス面でも、何より精神的な面でも、以前付き合った男とは大違いのもので――とにかく甘やかされて可愛がられて、今まで些細なわがまますらも口に出せなかった芳史は、当然戸惑います。でも、次第に、嬉しい気持ちが湧き上がってきて澤田との時間を終わらせたくないと思うようになります。そしてそんな自分を不思議に思ったりして。まあ、あそこまでベタ甘にされるとそうなっても無理はないかも。その後、一悶着あったりもしますが、基本的に甘々なので、むしろ甘さに拍車がかかってしまったような印象でした。見ず知らずのはずの芳史に、澤田がとことん優しかった理由なんかも良かったです。
澤田のような優しくて甘くて包容力もある攻めは好きなんですけど……でも何か物足りない、なんて思ったりもしました。なので、後半の「プラクティス2」では、澤田の別の一面が見られて嬉しかったです。前半は出張先という場所でしたが、今回は地元に戻ってきていますから、前半の解放的な感じとは対称的に、現実感が戻ってきたようなそんな感じがしましたね。とはいえ、芳史も澤田もお互いを想う気持ちは変わりなく、甘い雰囲気で一杯です。週末には澤田が芳史の家に泊まりに来たりして、順調にお付き合いしていた二人。でも、その“泊まり”が擦れ違いのきっかけになってしまいます。どんな時に寂しいと感じるか? ――芳史の場合は、「澤田が帰った後の、がらんとしたひとりきりの部屋」でした。それに気付いた時の芳史の心が切なくて。今まで甘い空間を二人で共有していたのに、帰ってしまった途端、冷たい空間になってしまう……そういう寂しさって確かに怖いです。歯ブラシのエピソードも、芳史のたまらない気持ちが伝わってきましたし。そのせいで澤田を部屋に上げられなくなってしまったり、芳史の性格故に過剰に人目を気にしてしまったり、と様々な要因が重なり、表面上は上手くいっているようにみえるけれど、互いの内心では、ズレが生じ広がっていってしまうんですよね。この後の澤田の言動がね、すごく良いんですよ。嫉妬して、今までの芳史への気遣いや優しさを取り払った、激しい本音の感情を芳史にぶつけるそのシーンが、個人的に一番盛り上がったところでした。澤田がこういう一面を見せてくれるのを待っていたんですって感じで(物足りなさも払拭されましたし) 時にはこういう風に、怖いほどの感情を見せてくれると、想いの深さに改めて気付かされるようで良いんですよね~。……でもやっぱり、えっちシーンで盛り下がってしまったのですが(涙)
まあ、それはともかく。澤田と付き合っていく中で、芳史が手探りながらも自分を出せるようになっていっているように思えましたし、そういう芳史の変化を楽しく読めました。
……エロ連発(しかも表現がまちまちだ/笑)な感想ですみません。

個人的評価:★★★

プラクティス 詳細情報→ 【Amazon】 【bk1】
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今宵、雲の上のキッチンで
2005年04月18日 (月) 23:31 | Edit
[書籍概要]
タイトル:今宵、雲の上のキッチンで
著者:ひちわゆか
イラスト:紺野けい子
出版社:ビブロス(ビーボーイノベルズ)
発売日:2005/04/20

[あらすじ]
小さなカフェ「ルフージュ」で働く新は、男殺しの笑顔の持ち主だが、中身はハバネロ級の毒舌家。近くに立つ高層ビルのてっぺんに住む会社社長・眞宮は、精悍で魅力的な男前なのに、好きな人には心と逆の態度を取ってしまう天下一品の天の邪鬼。そんな二人が偶然出会い、新は眞宮に正体を隠して毎日食事を届けるハメに。会えば喧嘩の意地っ張り同士だけど、顔も見えない夜のキッチンの暗闇では、何故か素直になれて……。

[感想]
出会いはお互い好印象。なのに、口を開けば印象は最悪になってしまった新と眞宮。特に、新から見た眞宮は、店を侮辱するような発言をしたりで傲慢そのものな態度にうつって……負けずに毒舌でぐっさりといきます。会う度にそんなことの繰り返しな二人ですが……でも実は、自分の失言や新の言葉の鋭さに内心冷や汗の掻き通しな眞宮が(失礼ながら)大変楽しかったです。眞宮の秘書・多岐川老人には幼い頃から教育係のような存在だったこともあり、全く頭が上がらないところも最高でした(笑)
その多岐川さん、大したキレ者なんですよね。おまけに役者で策士で(笑) 彼の依頼で、眞宮の誕生日にサプライズディナーを新が用意することになり、それがきっかけでこれからもランチを届けることになります。新が出した条件は、「料理を作っているのが自分だということは秘密にすること」。今までの眞宮の言動に腹が立っていた新は、美味しいと食べていた料理を作ったのが自分だとバラした瞬間の眞宮の反応を見たい、という復讐心から料理を作る件をOKしたのでした……。
一方、毎日届けられるランチの相手への興味が日々募っていく眞宮。全てを知っている多岐川さんに探りを入れたり(でも上手くかわされる)、自分であれこれ予想を立てたりと、何とも可愛いんですよ。そんな中、次の作戦(?)に出る多岐川さん。今度もまた多岐川さんのおかげで、一歩ずつ距離が近くなる二人です。眞宮の部屋にディナーを作りに来た新と、帰宅した眞宮が鉢合わせするという事態になります。ここから、新と眞宮の新たな交流が始まります。「名前は聞かないこと(「N」という仮名で通すことに)、顔を見ないこと、その理由も聞かないこと」を条件に、眞宮の部屋から見下ろす夜景を見せてもらうために――。
いつ、どういうふうにバレるのかなあと終始ドキドキしつつ読めました。でも、何より良かったのは、灯りを消した部屋で交わされる会話です。声でバレたらおしまいなので新は筆談ですが、それが言葉を和らげる効果にもなるし、眞宮の方も顔が見えない分、思っていることを素直に口に出せるし。静かな部屋で、弱さも脆さも隠さず本音で語り合える……ああ、何か良いなあと安堵感っていうのかな、そういうものをひしひしと感じました。新の方は隠しごとをしているわけですが、それでもぽろっと本音が出たりして、戸惑いながらも眞宮との時間を重ねていき眞宮を知っていく様子がすごく丁寧に描かれていました。新が眞宮に惹かれていく過程も自然ですし、「N」と「自分」の間で悩む姿には切なさもあったりで、かなりのめりこんでお話を追っていました。最初は復讐心からだった新の言動がだんだん変わっていくのも良かったです。そして、眞宮が、「N」との連絡手段である手紙やメールをそわそわと待っているのが見ていて微笑ましかったです。
この二人は似たもの同士というか……結構お似合いなんじゃないかなあと思います。素直になれない時には、とっておきの仲直りの仕方がありますしね。……でも1番の功労者は多岐川さんだろうなあと。多岐川さんの存在なくしては二人は上手くいかなかっただろうし。眞宮だけでなく、新も多岐川さんには弱いですから……(笑)
最初から最後まで一気に読み終えてしまった、かなりお気に入りの一冊になりました(むしろ、読み終えてしまったのが残念なくらいだったり) 意地っ張りな二人の会話を堪能させて頂きました。

個人的評価:★★★★★

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