空と風のうたブログ
読書記録(BL&非BL)、ゲームの感想など。
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執事は夜の花嫁
2006年10月01日 (日) 10:18 | Edit
「執事は夜の花嫁」 ★★★★☆
著:あすま理彩/イラスト:あさとえいり/海王社(ガッシュ文庫)

執事は夜の花嫁

[あらすじ]
全てを捧げ奉仕する、それが執事の務め――。幼い頃、弟とともに伯爵・アレイストに拾われた晶緋は、彼に恋心を抱きながら、執事として仕える毎日を送っている。しかしある事件をきっかけにアレイストの正体を知り、口封じのため無理やり花嫁にされてしまった…。淫靡な婚礼の儀式を経て、夜毎花蕾を使われ奉仕を強いられる。でも、彼の好きな人は本当は晶緋の弟だったのだ…! 仕方なく花嫁にした不本意さをぶつけられるように酷く抱かれる日々。晶緋は泣きそうな思いを堪え彼に仕える…この切ない一途な想いの行方は――。

[感想]
「神父は夜の花嫁」に続く夜の花嫁シリーズの第2弾です(それぞれ主人公&カップルは違います) シリーズだし、吸血鬼ものは大好きなので、今回はあらすじも見ずに買ってしまいました。
読み終えてみたら、前作よりもこちらの方がかなり好みでした。「神父~」の攻だったジンも良かったけど、今回の攻のアレイストはもっと好きですね。とても優しい人で、晶緋(受)のことをとても大切にしていて、読んでいてほっと安心できる人、というか……。けれど、それは晶緋にとっては残酷な優しさだったんですよね。正体を知られたら、相手を意志のないしもべにするか、花嫁にするしかない。本当は弟が好きなのに、アレイストの正体を知ってしまった晶緋を守るために仕方なく花嫁にしただけで、アレイストの気持ちは自分にはない。そういうふうに思っているから、どんなに優しくしてくれても、それが却って辛いんです。それでも晶緋は、昼間は執事として、夜は花嫁として、一途にアレイストに尽くします。
ただ、最初から最後まで晶緋視点の話なのに、アレイストの本心もすごく良く解るんですよね。不本意にも晶緋を花嫁にせざるを得なかったアレイストの葛藤とか。勿論、「不本意にも花嫁にせざるを得なかった」というのは、晶緋が思っているような理由からではありません。 以下ネタバレ(ここから→)アレイストは最初から晶緋を花嫁にする気でいたけれど、晶緋の気持ちが育つまで待つつもりだったんですね。なのに、その前に正体を晶緋に知られてしまい、だからといって、しもべに、ましてや他の吸血鬼のしもべになどしたくなくて、花嫁にすることを選んだ。結果的に、晶緋の気持ちを無視して花嫁にせざるを得なくなってしまったことが“不本意”だったんです。(←ここまで) また、正体を知った晶緋に怯えられて逃げられるのが怖いという気持ちもあるわけで、晶緋が切ない思いを抱えている一方で、アレイストも随分悩んだんだろうなあ……。でも、そんなアレイストの言動や気持ちが解っていても、晶緋の苦しくて健気な想いにも思い切り感情移入してしまいました。
事件の真相に関してはちょっとなあと思ったけれど(動機とか出てきましたっけ……?)、晶緋とアレイストの恋愛面ではとても楽しく読ませて頂きました。
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香港夜想曲
2005年09月15日 (木) 19:56 | Edit
[書籍概要]
タイトル:香港夜想曲
著者:あすま理彩
イラスト:環レン
出版社:プランタン出版(プラチナ文庫)
発売日:2005/09/25
収録タイトル:「香港夜想曲」 「子猫のお散歩」

[あらすじ]
香港での会議で静が挑発した男は、裏社会のトップ・劉黎明だった。会議後、彼に攫われ、強引に組み敷かれる。日本では敏腕代議士として、高い地位にある自分が、黎明の膝の上で喘がされ、か細く啼くよう調教される。他に好きな男がいるのに。男を守るため抱かれたものの、やがて拒みつつも、穿たれる楔の熱さに打ち震えるようになり……。このまま身も心も黎明に依存してしまいそうで、怖い。堪らずに、脱出を試みるが……!!

[感想]
プラチナ文庫9月の新刊……購入予定にはなかったのですが、気がついたら4冊全部買ってしまっていたという……(そんなんばっかりのような……/汗) で、読みました全部。その中で個人的に一番良かったと思ったのが、このお話です。
代議士の静は、上司の梧桐代議士とともに香港での会議に出席する。静にとって梧桐は、中学の頃に自分たち家族を助けてくれた恩人で、優しさをくれた人。人を容易に信じられない静には唯一信じられる存在でした。昔から今まで、そしてこれから先もずっと、静は梧桐のために尽くすことをだけ考えて生きて実行してきました。勿論、今回の会議も。その会議の席で、そうとは知らず裏社会のトップ・劉黎明を挑発してしまう。黎明は、財界も行政もその一言で動かせるほどの権力を持つ男で、逆らえば香港で生きていくことはできないとまで言われる男でした。その黎明に攫われた静は、信じられないような話を聞かされる。梧桐が静を会議に連れてきたのは、静を賄賂に使うためだと。静は当然否定します。が、後で解りますが(というか読み手にはこの時点で解ると思いますが)、黎明の言ったことは真実なんですよね。今まさに賄賂として使われようとしていた静を、横から攫ったのが黎明だったわけです。
黎明の言葉を否定し、梧桐を信じようとする静は、梧桐の役に立つことだけを考え、求めてくる黎明に抱かれます。梧桐が助けに来てくれるのを信じて、それだけを支えに耐える静はすごく危うい。梧桐を信じている静は、見ていて辛いです。「お前は俺のものだ」と繰り返される黎明の言葉にも「私は先生(梧桐)のものです」と頑なに身体以外を守ろうとするんです。その静の頑なな心も身体も、黎明によって溶かされていって、本来の静を引き出されていく……という感じです。
学生の頃は勉強、今は仕事、全ては梧桐のためにと、容姿にも私生活にも気を配ってこなかった静の魅力を引き出したのは、間違いなく黎明でしょう。可愛げのない自分なんかを「可愛い」と何度も言う黎明を不思議に思いながらも、黎明がくれる守られている感触や温もりを受け入れそうになる静。その度、梧桐のことを考え踏みとどまるけれど、黎明に惹かれていることを否定できなくなってくる……。窮地に陥った時に助けてくれるのはいつも黎明。最後の最後で静が求めたのも黎明。無意識に求めるものこそ、心の底で欲しているものなんだろうなあと思います。頑なにがちがちに固まっていた静が、柔らかく変化していく様子を楽しく読めました。
黎明は、上からものを言うような、傲慢な支配者の顔の男。静に対しても。子供扱いというか、手の上で転がして思うように扱っている。でも、無理矢理抱いても、梧桐のことで静が傷つくことを平気で言っても、それでもどこか優しいのです。静に対する執着や言動、その根底にあるのは、静への想いからだというのが最初から解るんですよね。傲慢な攻めは苦手ですが、黎明のことが苦手じゃないのは、そういうことが感じられるからかもしれないですね。それに、黎明が何をしてもそんなに酷いことだとは何故か思えなかったし。まあ、支配者然とした姿も黎明ほど徹底(?)していると、却って苦手意識もなくなってくるもの……なのかなあ? 良く解りませんが。でも、決定的だったのは、黎明の「退け。静の隣は俺の場所だ」という一言(二言?)でしょうか。静に懐く飼い猫に向かって、黎明がその言葉を真剣に言っているシーンの図を想像したらもう駄目でした。可愛いじゃないですか……!(笑)
短編の「子猫のお散歩」は、本編後のお話。静の香港滞在最後の夜の黎明とのデート、ですかね。えー日本に帰るの?……とまず思ってしまった私(笑) まあ、静は日本の代議士なんだから帰るのが当たり前なんでしょうけど。でも黎明が帰さないかと思ったんですよねえ。今後は、香港と日本、離れ離れで遠距離恋愛。……と思ったら、余計な心配でした(笑) 梧桐も自業自得でそれなりの罰を受けましたし、これからは静も静自身のために代議士として働けるし、自分自身と黎明のために生きていけるんでしょうね。素顔の静でいられるようになって良かったなあと思いました。

個人的評価:★★★★★

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