空と風のうたブログ
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いつか恋が叶うまで
2006年08月01日 (火) 00:01 | Edit
「いつか恋が叶うまで」 ★★★★☆
著:CJ Michalski/芳文社(花音コミックス)

いつか恋が叶うまで

[あらすじ]
いつも一人ぼっちだった高校生・翠は、雨の日に倒れていた謎の美青年を家に連れて帰った。リオと名乗った彼に突然キスをされた翠は、その時からただ一人自分を必要としてくれるリオに思いを寄せ始める。しかし彼が現れた目的を知ってしまった翠は……!? 出会うことが運命づけられていた二人の恋! リオの陵辱された少年時代「恋が叶う前に」も収録!

[感想]
「いつか恋が叶うまで」
家では父とその再婚相手である継母、学校でも周囲と上手くいかずいつも一人だった翠が出会ったのは、リオという謎の青年。覚醒する間際、“ジェイド”と言いながら翠にキスをしてきたリオが気になって仕方ない翠。けれど、実はリオは15年後の未来からやってきて、1ヶ月後には帰らなければならないのだという。それで、1ヶ月間、翠とリオは一緒に暮らすことになります。
いつも一緒にいてくれ、楽しさを共有してくれる、優しいリオにどんどん惹かれていく翠ですが、リオの心の中にはジェイドという初恋の人がいます。そしてリオは、どんなに一緒にいたくても1ヶ月後には未来に帰ってしまう人です。複雑に乱れる感情に揺れる翠が、見ていてすごく切ないです。
いつしかリオもまた翠へと想いを抱き初めるようになるけれど……別れの日はやってきます。お互い一緒にいたいという想いは同じなのに。翠の「一人にしないで」という想いを叶えたかったのに。二人は現在と未来に、離れ離れになってしまいます。そして、話は未来……リオの本来いた時代に移り……。
ラストは、翠とリオが恋人同士になって一緒に暮らせるようになって良かったです。でも、高校生の翠ももっと見てみたかったなあ。ちなみに、“ジェイド”とは翡“翠”のこと、です。途中からそうだったら良いなと思っていたので、ほっとしました。

「恋が叶う前に」
リオが子供~少年だった頃、ジェイドと出会うまでの話です。この頃のリオって、もうすっごく可愛いんですよ~。
施設で育ったリオは、施設の屋根裏にある天使の絵を初めて見て以来、その天使を心の拠り所にしてきて。義父に引き取られて望まぬ行為を強いられても、脳裏にはいつもあの天使がいるんです。この義父の外の顔とリオを抱く時の顔のギャップがすごいんですよね、ちょっと怖いかも……。リオはそんな日々に耐えて耐えて、でも、義父に大切なものを踏みにじられていたと知った時、義父の元から逃げ出します。そして、紆余曲折の後、リオは天使(=ジェイド)と出会う。リオが自分を迎えに来たジェイドの手を取ったシーンが印象的でした。
これからリオは翠との恋を叶えるために過去の翠に会いに行くんですよね。この時のリオはまだ何も知らないけれど、翠は全てを知っていて、長い間ひとりでリオを探し続けて出会う日を待ち続けて、出会ってからも更に待ち続ける……それはとても苦しくて、でも、苦しいだけならそんなに長い間待てないだろうなと思います。それほど強くリオを想っていたってことですよね。

「恋が叶った後に」
描き下ろし。恋人同士になったリオと翠のその後と、リオの義父の死によるあれこれが描かれています。
最低な義父だったけれど、それでもたった一人、“父”と呼んだ人だった……と苦しみながらも静かにそう語るリオ。翠がいるからこそ、今のリオがあって、そういうふうに言うことも思うこともできるようになったんでしょうね。リオにとっての翠は、今も天使なんです。もし昔の翠に出会って恋をしなかったら、今の翠には神々しすぎて手が出せなかったくらい。……でも、あのー、高校生には手を出しても良いんですか?なんて思ってしまいました(笑)
ともあれ、穏やかで幸せな二人を見られて満足でした。
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