空と風のうたブログ
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不確かな抱擁
2005年07月30日 (土) 16:27 | Edit
[書籍概要]
タイトル:不確かな抱擁
著者:夜光花
イラスト:雪舟薫
出版社:竹書房(ラヴァーズ文庫)
発売日:2005/07/30

[あらすじ]
昔から、北斗の行く所には災いが起こる。その為、接触嫌悪症を患った北斗は部屋に閉じこもりがちな生活を送っていた。自分を取り巻く不思議な因縁は一体何なのか…。その原因を突き止める為、北斗は母の故郷、八ツ島へと向かった。7歳の頃その島で記憶を失ったのだ。記憶をたどれば、どこへ行っても疫病神の自分を変えられるかもしれない。しかし、そこで北斗を襲ったのは、再度の記憶喪失だった。島に着いてからの記憶がない北斗の身体には、誰かと抱き合ったような痕跡が残っていて…。

[感想]
7歳の頃になくした記憶と母の死の真相が解れば自分を変えられるかもしれない――そんな思いから、母の故郷の八ツ島へとやってきた北斗だったが、そこで再び記憶をなくしてしまう。気付いた時には、誰かにレイプされたような痕跡があるだけだった。その後、北斗は克哉という男と出会う。克哉は北斗を知っている様子で、それどころか北斗のことを知らない人などこの島にはいないとも言われてしまう。困惑する北斗に、この島から出るようにと克哉は言うのだが……。
と、こんな出だしのお話です。明るいお話ではないのですが、閉鎖された島での古くからの因習や信仰や儀式、それをどう打開するかなど、そういう設定や雰囲気が好きなので楽しめました。北斗の2度の記憶喪失や、母の死の真相、12年ごとに行われる祭り、島の守り神、神子……とにかく謎が多いお話。だからこそ、引き込まれます。結末は少し苦いものが残るのですが、謎の解明という点ではすっきりと終わっていたと思います。謎があって、それが少しずつ解ってきて、また別の謎が出てきて……でも最後にはきっちり明らかになる。その流れがすごく自然。先が読みたくて、ついつい夜更かししてしまうくらい、のめり込んで読みました。
北斗は誰かに触れるのも触れられるのも不快を感じるけれど、克哉だけは不快ではない。むしろ、心地良くて安心できるんですね。記憶の一部が戻った時、その記憶に克哉が関係していることにショックを受けるのだけれど、それでも克哉を信じたいという気持ちは消えないし、克哉に惹かれる想いも止められません。実際、克哉は最後まで北斗を助け出してくれる存在であり続けてくれました。昔も今も。北斗がある理由から克哉の手を振り払ってしまった時も、それでも克哉は北斗のところに来てくれます。北斗に対して優しいってわけではないけど、克哉のそういう行動が、こう胸に迫ってくるような感じでした。
因習をどう打開するかという部分も、北斗自身の考えと力で行動したので、北斗の思いがけない精神的な強さを見られたのが嬉しかったです。勿論、その強さには、克哉の存在が大きな支えになっていて、2人で掴み取った結末だというのも良かったです。
あと、えっちシーンが良かった。結構そういうシーンはあるのですが、ストーリーがしっかりしているし、ストーリーとえっちシーンが上手く合っているというのかな……どちらかに偏るのではなく、丁度良かったという感じだったかなあ。上手く言えなくてすみません。でも、久々にえっちシーンで萌えました(笑) えっちの時の克哉が妙にツボでした。個人的には、お風呂での克哉とのえっちが一番好きかも。触手なんかもあるのですが、割とそういうのは平気だったようで、問題なく読めました。まあ、触手というよりは……蛇なんですけどね。
結末の苦い点というのは、北斗の従兄弟の御陵のこと。御陵の言動は北斗を傷つけるものだったけれど、結局は御陵も島の因習に振り回されたひとりで。御陵には今のこの生き方しか与えられなくて、この生き方しか知らないから、こう生きるしかなかったから。それが当たり前になってしまった御陵自身を憎むことはできなかったです。北斗が生まれ変わって新しい生き方を模索できたように、御陵にも新しい道を選ぶことのできる未来があれば良かったのになと思わずにはいられなかったです。

個人的評価:★★★★★

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