空と風のうたブログ
読書記録(BL&非BL)、ゲームの感想など。
眠り姫からキスを
2006年01月26日 (木) 12:15 | Edit
[書籍概要]
タイトル:眠り姫からキスを
著者:花川戸菖蒲
イラスト:角田緑
出版社:ワンツーマガジン社(アルルノベルス)
発売日:2006/02/01

[あらすじ]
精悍な容貌の営業マン・栖原が一目惚れしたのは、艶やかな美貌を持つ図書館司書・一之瀬。彼を振り向かせるために猛アタックを繰り返す栖原だが、いつも意味深にはぐらかされてばかり。しかし、彼を知れば知るほど、そのミステリアスな魅力に惹かれ、のめり込んでいく……。そして、ついに一之瀬を押し倒すことに成功した栖原は、彼にとんでもない秘密が隠されていると気づき――!? 淫らで無邪気な眠り姫の目覚めのラブロマンス。

[感想]
全体的に、ほんわか温かいお話でした。笑い事じゃないと思いながらも、笑ってしまったシーンも多々あって、一之瀬に申し訳ない気分にもなりましたが(汗)
読み終えて、あらすじの「目覚めのラブロマンス」という言葉に納得しました。まさに一之瀬の「目覚め」のお話でした。
栖原が一之瀬に一目惚れして、図書館司書と利用者という関係から段々親しくなっていく過程が楽しかったです。恋する男の浮かれぶりを堪能しました(笑) 一之瀬の言動に一喜一憂したり、次はどうやって一之瀬との距離を縮めようかと考えたり、とにかく四六時中、一之瀬のことを想っては幸せな気分に浸ってる栖原が楽しいんですよね。どこまでだったら口説いても大丈夫か探りつつ、強引にいく時はいくし、引く時は引く。相手の気持ちも考えての接し方なので、ほんわかした気分で読み進められました。
肝心の一之瀬はというと……何とも掴みにくい人です。「好きだ。一之瀬くんは?」と言う栖原に「はい、好きです」とは答えるんですけど(それで栖原はいちいち舞い上がるわけなんですが)、何だかどうもずれているような気がして。日常のエピソードなんかでもそれは窺えます。だから、栖原と一緒になって一之瀬の反応にびくびくどきどきしてました(笑) 極めつけが、最中の「愛してる。一之瀬くんは?」と言う栖原への一之瀬の返事。愕然としました……。それで、栖原と一之瀬の「好き」の差が解ります。栖原は恋愛の好きだけど、一之瀬は人として栖原が好きなだけという……。それなのに何故、えっちまであっさり受け入れようとしたのか? この辺りから段々と見えてくる一之瀬の「秘密」の正体が気になって早く先を読みたくて仕方なかったです。
一之瀬は「極端に自立心の強い人」だったんですね。自分でできることは自分でするどころか、自分でできないことでも、できないことが解るまでは自分でしようとするんです。その姿は見ていて痛々しいのですが、一之瀬自身はそれが当たり前だと思っている。だから人に対しても「自分のことは自分でどうぞ」な態度でいる。そのせいで今までずっとひとりで、でもそれを「寂しい」と思うこともないんです。それでは駄目だと、たとえ自分を愛してくれていなくても、栖原は一之瀬に人としての幸福を感じてもらいたいと必死になります。時間がかかっても、最後まで付き合う覚悟で。そんな栖原の献身ぶりにはただただ凄いなあと。
最初は暖簾に腕押し状態だった一之瀬が、栖原によって少しずつ変わっていく様子が良いです。初めての感情が、どういう感情なのか解らず戸惑い悩む一之瀬。そして、「寂しさ」を知った一之瀬が求めたのは、栖原。何もかもすべて、教えてくれたのは栖原だから。目覚めるまでがすごく長かった一之瀬でしたが、一度目覚たら溢れる感情のままに行動してしまって。そんな一之瀬に、こっちまで嬉しくなってきてしまいました。ラストは幸せな栖原と一之瀬の様子が見られて、ああ良かったなあとしみじみ感じました。

個人的評価:★★★★

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