空と風のうたブログ
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この腕いっぱいの愛をキミに
2005年05月20日 (金) 19:18 | Edit
[書籍概要]
タイトル:この腕いっぱいの愛をキミに
著者:六堂葉月
イラスト:麻生海
出版社:成美堂出版(クリスタル文庫)
発売日:2005/03/01

[あらすじ]
違法な賭博対象の格闘技選手・河原の虚しいだけだった日々は、微笑みの美しい心優しい外科医・三木との出会いで急変。愛しい人に誠実でありたいと願うようになった河原は、暴力に対してトラウマを抱える三木を傷つけるのを恐れ闇の組織を抜ける決意をするが……。

[感想]
少年時代から裏社会で生きてきた河原は、物理的なものは何でも簡単に手に入れられる日々を送っていた。でも心はいつも空虚で、何故自分はリングに立っているのだろう、自分は何が欲しいのだろう、と答えの出ない自問を繰り返している。そんなある時、酔っ払って道路に寝転がっていた河原を介抱してくれた外科医の三木との出会いが、河原のこれまでの日常を一変させます。他人から初めて受けた無償の温もり……それが、河原の凍っていた心を溶かし、自分が真に欲しかったものを知り、手に入れた瞬間でもあった。
三木の優しさや温もりに触れ、一気に恋にまで落ちてしまった河原の心情が自然に受け入れられたので良かったです。まあ、ちょっと三木を神聖視(?)しすぎているきらいはあるかなあとは思うのですが、状況上そうなっても仕方ないかなあとも思います。裏社会で生きてきた河原にとって、三木は光の象徴みたいなものだろうから。ただひたすら三木を想う河原が、ちょっと可愛いです。三木も河原からの告白に応えはしないものの、満更でもない様子ですが……。三木は大の暴力嫌いで、それは過去に謂われのない暴力で父親を亡くしたことからきていて。河原は、そんな三木に嫌われたくなくて、心配させたくなくて、裏社会から抜けようと決意します。けれども、予想通りそう簡単に抜けられるほど裏社会は甘くなかった。それでも、三木の傍にいたいがために、三木に対して嘘を重ねる自分に苦しみながらも河原は必死に足掻こうとします。たとえ無駄でも、空回りしてても。とにかく河原の中には三木しかいない。三木のために、三木との未来のために……このお話は、最初から最後まで、そんな河原の一途な想いに尽きましたね。
河原が心に孤独を抱えていたように、三木もまた心にある孤独や悲しみや弱さを押し隠して気を張っていたということが解る、お互いがお互いの傷を打ち明け合い想いを通わせ合ったシーンは、すごく印象に残っています。まあ、想いが通じ合っていくらも経たないうちに二人が擦れ違ってしまったり、裏社会から抜けるための紆余曲折も多々あったりするのですが……ラストはハッピーエンドです。重傷を負いながらも、這いずってでも三木の元へ向かおうとする河原には、三木に誠実であろうとする切ないほどの感情が感じられて、かなりほろりときました。その後の病室でのシーンは、窓から差し込む日の光が白くて明るいイメージを醸し出していて、これから先の河原と三木を表しているようでほっとできました。

個人的評価:★★★★

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